アルゼンチン国旗の太陽の意味と由来
この記事の要点
アルゼンチン国旗の「五月の太陽」と32本の光、1813年の硬貨とのつながりを紹介。国旗を作ったベルグラーノ、胸飾りエスカラペラ、水色と白の由来を年表と親子クイズでたどります。
アルゼンチン国旗の白い帯の中央にある金色の太陽は、「五月の太陽」と呼ばれています。アルゼンチン政府は、1810年の五月革命を記念する図柄と説明しています。
水色・白・水色の旗に描かれた太陽が表す出来事と、硬貨から国旗へと受け継がれた図柄の歴史をたどります。
「五月の太陽」は、五月革命を記念する図柄
当時、現在のアルゼンチンにあたる地域は、スペインの支配下にありました。1810年5月、ブエノスアイレスで新しい政府が成立し、独立へ向かう動きが進みます。この政府の成立につながった一連の動きが「五月革命」です。
アルゼンチン政府は、国旗の「五月の太陽」を、この五月革命を記念する図柄と説明しています。
硬貨の太陽は、新しい国を表すしるし
五月革命の後には、硬貨にも新しい国を表す図柄が使われるようになりました。1813年4月13日、当時の議会は最初の国の硬貨を作ることを認めます。
アルゼンチン中央銀行の博物館資料によると、この時期の硬貨では、スペイン王室を表す図柄に代わり、新しい国を表す図柄が使われました。顔のある太陽は、五月革命から生まれた新しい国の象徴と説明されています。
国旗に描かれた太陽は、この硬貨の太陽の図柄を受け継いだものです。
太陽の光は、まっすぐなものと曲がったものが32本
太陽の顔のまわりには、まっすぐな光と、波のように曲がった光が交互に並んでいます。アルゼンチン政府の説明によると、光は全部で32本です。
下の平らな図では、太陽の顔や光の形、白い帯の中央にある位置が見られます。
国旗のデザインができるまで
旗を作ったマヌエル・ベルグラーノは、もともと法律の仕事をしていた人で、その後、独立を目指す軍を率いました。1812年にはロサリオで、自分が考えた水色と白の旗を掲げています。
この水色と白の旗は、1816年に議会で国旗として採用され、1818年に太陽が加えられました。旗の誕生から、現在の姿につながるまでの流れを見てみましょう。
| いつ | 何があった? |
|---|---|
| 1812年2月27日 | マヌエル・ベルグラーノが、現在のロサリオで旗を掲げた |
| 1816年7月20日 | トゥクマンの議会が水色と白の旗を採用した |
| 1818年2月25日 | 白い帯の中央に太陽が加えられた |
旗が初めて掲げられてから、太陽が加わるまでは約6年。国旗として採用された後に、現在の国旗につながる図柄が整っていきました。
水色と白は、国を表す胸飾りと同じ色
旗の水色と白は、アルゼンチンを表す胸飾り「エスカラペラ」から受け継いだ色です。エスカラペラは、水色と白のリボンなどで作られ、胸元や服のえりに付けるものです。
アルゼンチン政府の資料によると、ベルグラーノはこの胸飾りと同じ色で旗を作りました。国旗の配色には、先に使われていた国のしるしとのつながりがあります。
ただ、エスカラペラに最初に水色と白が選ばれた理由までは、はっきり分かっていません。政府の解説では、その由来を伝える資料の確かさに限りがあるとされています。
6月20日はアルゼンチンの「国旗の日」
アルゼンチンの「国旗の日」は6月20日です。国旗を作ったベルグラーノをしのぶ日で、彼が亡くなった1820年6月20日にちなみます。
ほかの国の国旗の意味も、コラムで紹介しています。ポーランド国旗の色と白いワシの記事では、白赤の配色と国章の由来を取り上げています。
親子で挑戦!太陽と歴史のミニクイズ
Q1公式国旗の太陽から伸びる光は、全部で何本ですか?
答えを見る
解説:まっすぐな光と、波のように曲がった光が交互に並びます。
Q2太陽が白い帯の中央に加えられたのは、1812年と1818年のどちらですか?
答えを見る
解説:1812年に旗が初めて掲げられ、その後、1818年に太陽が加えられました。
Q3水色と白のリボンなどで作られ、国旗の配色のもとになった胸飾りは何ですか?
答えを見る
解説:エスカラペラは、胸元や服のえりに付ける、アルゼンチンを表す飾りです。ベルグラーノは同じ色で旗を作りました。
Q4アルゼンチンの国旗の日は、2月27日と6月20日のどちらですか?
答えを見る
解説:ベルグラーノをしのぶ国旗の日と、旗が最初に掲げられた日は別です。
参考文献
- アルゼンチン政府「Bandera Nacional」
- アルゼンチン政府「27 de febrero: creación de la bandera nacional」(2024年2月27日)
- アルゼンチン政府内務省「Símbolos Nacionales」
- アルゼンチン政府「Escarapela Nacional」
- アルゼンチン中央銀行「Bicentenario de la primera moneda patria」
- ブエノスアイレス州政府「Iluminan la casa de Gobierno」(2023年6月20日)
- アルゼンチン政府刊「La bandera nacional de la República Argentina」(2011年、国旗の規格96〜100ページ)
- 在フランス・アルゼンチン大使館「Acerca de Argentina」(国旗の画面用色見本への案内)
- アルゼンチン政府「25 de mayo de 1810 – Día de la Revolución de Mayo y Primer Gobierno Patrio」(2026年5月25日)
- ブエノスアイレス州教育局「Un recorrido por la vida de Manuel Belgrano」(2025年5月5日更新)
- アルゼンチン政府「Celebramos un nuevo aniversario de la Revolución de Mayo」(2023年5月25日)
- アルゼンチン中央銀行・歴史貨幣博物館「La escultura en las monedas y los billetes de la República Argentina」(2006年、冊子5〜6ページ/PDF7〜8ページ)
記事ナビゲーション
この記事が最新の記事です。
