「なんで行けないの」と聞く前に知っておきたいこと——「学校に行けない日」シリーズ 第1回
この記事の要点
登校を渋る子どもの気持ちや体調を聞き、学校や相談先につなぐためにできることを、文部科学省の支援通知も参考に整理します。

朝、学校へ行けない子どもを前にして
「お腹が痛い」「今日は行けない」。そんな言葉を聞くと、理由を知りたくなったり、勉強の遅れが心配になったりするものです。まずは体調と本人の話を確かめましょう。熱がないことだけで、病気や体の不調がないと判断することはできません。痛みなどが続く場合は、医療機関への相談も考えられます。
背景は、一人ひとり違う
文部科学省の通知は、不登校を誰にでも起こり得るものとして捉え、本人や家庭を一方的に責めない支援を求めています。背景には、学校生活、人との関係、体調など、複数の事情が関わる場合があります。「怠けている」「親の育て方のせい」と決めつける前に、本人が何に困っているかを聞いてみましょう。
話せる範囲を、大切にする
すぐに理由を言葉にできない子もいます。問い詰める代わりに、「今いちばんつらいのはどんなこと?」「話したくなったら聞くよ」と伝える方法があります。いじめなど安全に関わる事情が疑われる場合は、学校と状況を確認し、必要な対応を進めましょう。
家庭だけで、抱え込まなくていい
担任、養護教諭、スクールカウンセラー、地域の教育支援センターなどに相談できます。保護者自身が休息や相談の機会を持つことも大切です。原因を一つに絞ろうとせず、生活や学校との連絡をどう整えるかを一緒に考えてみてください。
休養と、学びの機会を両方考える
通知では、休養の意味を認める一方で、学習や進路に関する不利益にも配慮した支援が必要とされています。登校だけを唯一の目標にせず、本人の状態に合う学び方や学校とのつながりを相談しましょう。
「今日は休んで、落ち着いてから一緒に考えよう」。こうした声かけが合う子もいますが、一言で必ず回復するわけではありません。休む期間や次の行動を急いで決めず、本人と支援者の話を聞きながら調整していきます。
学習を少し取り入れたくなったときの工夫は、第2回「学校に行けない日に、机に向かえた——それだけでいい」で紹介しています。
